こうして私はたった一人、ハワイへ向かおうとしている。 五年間にあった様々な出来事を振り返り、そしてこれからどうなるのか分からない先の人生を考えながら。 病気の愛する夫を支えなければならないなどという絶対的な使命感からでは決してない。 夫婦としての彼に対する愛情は、ずっと昔に色褪せてしまっていたような気がする。 気持ちのすれ違いはお互いにずっと気がついていた。 ただ、それをお互いに直視することをあえて避けてきたのだ。 表面だけを取り繕い、幸せな夫婦を他人の前で装うのにも限界というものがある。 治療に参加する決心をしたのは自分のためでもあった。 もしこのまま離婚という決断をして、また新たな人生を歩んだとしても何かで大きな壁にぶつかるたびに、現実逃避ばかりしている自分がイヤで仕方なかった。 ずっと「生き方が分からなかった」と言えばいいのだろうか。 最後に出る結果はどうであれ、自分にできる限りのことをして出した結果であれば後悔は決してないだろうと思った。
by kyouichinichi0104
| 2007-06-28 14:48
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